2019.11.12 Tuesday

品種茶飲み比べ その2

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    インストラクター仲間佐藤公平くんが援農のおみやげにもらってきた品種茶は、さみどり、おくみどり、うじみどり、ごこう、かぶせやぶきたの5つでした。

     

    見て、香りを嗅いで、味わった印象をいうと、素直でおだやかな香りと味、いわゆる女性的な感じがしたのがさみどりとおくみどり。キリッとした個性を感じさせ、あえて言えば男性的と思われたのが、うじみどりとかぶせやぶきた。たっぷりと甘い香りと味わいがしてまろやか、なのがごこうでした。

     

    おくみどりを淹れたところ

    香り、味、外観を比べながらああでもない、こうでもないとやっていたとき、品種に対する知識と背景をもっと詳しく知る必要を感じて、宇治の問屋(西出旭松園)さんに、その場で電話をして解説してもらいました。

     

    その内容を要約すると、煎茶、玉露、てん茶をつくる宇治ではそのほとんどのお茶が覆いをして栽培される。今回の品種は、いずれも覆いをしたお茶で、さみどり、おくみどり、うじみどりは煎茶、玉露、てん茶いずれにも使われ、ごこうは玉露、てん茶用であることが多い。

     

    さみどりは、ソフトで柔らかい甘みがあって、ゆっくりと成長するので茶摘みの期間も長い。最近話題になっている鳳春という品種もさみどりの選抜品種。おくみどりも万能選手といわれるくらい煎茶にもかぶせ茶にも玉露にも抹茶にも使われる。

     

     

    なまえに「みどり」とついている品種に共通する特徴として、茶葉の色が明るく、覆い茶に特有な黒々とした感じでないこと。「おく」は、晩成品種につけられる名前で、適裁時期が遅い。

     

    うじみどりは、全国的にやぶきたの人気が広がっていた頃に、なんとか個性を感じさせる品種はつくれないかと開発されたもの。全体的にまあるくおだやかな味のさみどり、おくみどりと違って、ちょっと鋭角的な輪郭がある。

     

    覆いをして作るお茶に共通することは、覆われてあまりあたらない太陽の光を目一杯吸収しようと、お茶の葉が薄く大きくひろがる。その茶葉の薄さが、蒸して揉んで乾燥させる加工を一緒に行う茎の硬い部分とバランス良く仕上げることが難しい。ことにうじみどりがそうらしい。生産家の加工技術が問われるのだと。

     

    ごこうは本当にまるで玉露という感じがしたくらい、濃厚な甘い香りと味がしました。今回の研修で参加者が一様に感じたことは、自分たちにとってもっともスタンダード、標準的である、すなわち癖がなく、バランスが良く、飲みやすい、と思っていたやぶきたがこの中でいちばん渋み・苦みもあって味がきついということ。

     

    お茶をおいしく淹れるには、お湯を適温に冷ます、というのももしかしたら、全国のお茶のほとんどやぶきたであり、やぶきたこそ、高温で淹れると苦み渋みが強く出るから。そういう理由からうまれたやぶきたの飲みにくさを回避するための便法なのかもしれない。

     

    そして、そのやぶきた茶が、まろやかで飲みやすいといわれるのは、もちろん蒸し時間を長くして味が温和になった深蒸しという製法の恩恵なのかも知れません。ちがうかなあ?

     

    2019.10.31 Thursday

    品種茶飲み比べ その1

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      県内(福島県内)の日本茶インストラクター仲間の1人、佐藤公平くんが京都府宇治へ援農に行ってきました。茶農家がいちばん忙しい茶摘みと製造(一次加工)の間、農作業と茶工場の仕事を手伝ってきて、おみやげに宇治を代表するいろんな品種のお茶をもらってきた。

       

      せっかくなのでみんなでお茶を見たり、飲んだりしながら勉強会をしませんか?という声かけに応じて、先日いわき市平の根本園店内で実施したのですが、これがとってもよかったです。話すと(書き出すと)長くなるので、2回くらいに分けて書いてみます。

       

      お茶にとくに興味がない人でも「やぶきた」というのは聞いたことがあるでしょう。やぶきたは日本の緑茶を代表する品種で、日本全国で作られる緑茶の8割位を占めている、それでご存じの方が多いんですね。

       

      宇治でもやぶきたが一番多いそうだけど、それでも他の茶産地とちがって、煎茶・玉露・てん茶(抹茶の原料)といったいろいろな茶種、そしてそれゆえにたくさんの品種が育てられている。

       

      玉露を注いでいるところ。

       

      宇治は、お茶漬けで有名な永谷園さんのご先祖、永谷宗円さんが蒸し製緑茶という現在の日本緑茶の作り方を考案された地であり、また覆いをして茶を育てる玉露やてん茶、かぶせ茶も宇治で開発されたものです。日本でもっとも歴史と伝統がある茶産地であり、一軒の農家が、煎茶も玉露も抹茶の原料であるてん茶も栽培することも一般的で、これも他の産地にはあまりないことです。

       

      そういった事情が、お茶づくりの腕を磨き、複数の品種のお茶の相性を考えて生かす、ブレンド技術も育っていったのでしょう。さて、今回公平くんがもらってきたお茶の品種は、さみどり、おくみどり、うじみどり、ごこう、かぶせやぶきたの5種でした。

       

       

      拝見盆という容器にお茶の葉をあけて、茶葉の形、色、艶などをみて、手でかるくにぎって重さを感じ、お茶の葉のやわらかさ、硬さなども確かめ、そのうち誰からともなくお茶の葉をボリボリと食べ始めました。

       

      外観を観察して、重さ、硬さを見る、ということも一般の方はあまりされないと思いますが、お茶の審査などでは必ず行われます。食べるのは、審査というより、単純に良いお茶はたべておいしいのです。甘いし、茶液にしたときの味や香りも想像できるから。

       

      2019.09.12 Thursday

      禅寺の茶礼が原型

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        茶道を習い始めて10ヶ月くらい。最初は略盆といういちばん初歩的なお手前、そのあとはお薄、これからお濃いと進んでいくそうです。お薄をならっている間も、冬になると炉といって囲炉裏に炭をおこして、大きな鉄瓶でお湯を沸かす。

         

         

        春になると、風炉といって、畳の上のこんろで。夏は茶箱。小さな茶箱の中に野点ができるように茶碗、茶筅、茶巾、茶杓、棗とひととおりの道具が入ったものを、つかって茶を点てる。

         

        茶箱の中に、茶碗、棗、茶杓、茶筅、茶巾などが入っている様子。

        その間、床の間の掛け軸と茶花は季節で変わっていく。お茶はもともと中国から修行中のお坊さんがつたえたもので、禅寺の庭先で栽培し、座禅をしているときの睡魔に備えたり、またお寺での作法のひとつとして発展したのが今の茶道の原型のようです。

         

        中身を取り出して、お手前を始める前の段階。

        四季の変化に恵まれ、それによって養われた日本人の繊細な感覚がなんと洗練された作法として育んでいったのだろうと、習いながら感じることしきりです。

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