2019.02.15 Friday

鉄観音・・烏龍茶普及の背景

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    ウーロン茶というものが、大のお茶好きといわず、ごく一般の人に知られ、飲まれるようになった。つまり日本において市民権のようなものを獲得したのはサントリーの缶入り烏龍茶の功績だと思う。

     

    ほのかな甘みがあって、ちょっとだけ渋みがあり、その結果、後味が爽やか。そういったテイスト=味の特徴は、日本人の味覚とぴったりマッチするはずで、そこをちゃんとおさえたから抵抗なく飲まれたのでしょうね。

     

    サントリーがねらった日本人好みの香味、それを実現するには、きっといろんなお茶をブレンドしているのだろうけど、そのブレンドの主原料は鉄観音じゃないかなあ。

     

    お湯を入れるときは少し溢れるくらいに。

     

    僕たちがふだんお茶と言っている緑茶も、紅茶も烏龍茶ももともとは同じ木で、摘んできた葉を空気中の酸素と反応させるかどうかで性質がちがっていく。蒸したり、釜炒りにしたりして熱を加えて酸素と反応させない緑茶は、そのせいで緑色をしている。

     

    反対に、摘んできた葉を放っておいて、萎れさせ、酸素との反応をすすめて作るのが紅茶や烏龍茶です。その反応をおしまいまですすめて作るのが紅茶であり、途中で熱を加えて止めるのが烏龍茶です。

     

    でも途中と言ったってどの辺で止めるのか。30%くらいで止める黄金桂は緑がかった色が、半分近くすすめる鉄観音はそれよりは少し赤みを帯びた緑色。80%ちかく酸化してまるで紅茶のような東方美人は赤茶けた色。

     

    そんな風に酸素との反応の程度が茶葉の色から見て取れますが、それだけでなく、お湯に浸出させた茶液の色も同じようになります。

     

    酸化発酵の程度の低い黄金桂は黄色にちかく、たくさん反応が進んだ東方美人はダージリンのような淡い橙色。そしてその中間くらいの鉄観音は色も中間ぽい、黄金桂よりは赤味があって。

     

     

    鉄観音の産地は黄金桂とおなじ中国福建省。黄金桂の特徴は、乳香と言ってミルクのようなやわらかなあまい香りとあじをもち茶液の色もいわれてみれば黄金をおもわせる澄んだ綺麗な黄色で、このお茶はなんといっても女性に人気です。

     

    対して、鉄観音は同じような甘い香りを持ちますが、ほんのわずかの渋みがあり、とてもすっきりした後味で、こちらは敢えて言ったら男性的な感じがします。食事をしながらとか、甘いお菓子を食べながら、なんてときは、鉄観音がぴったりです。

     

    鉄観音が持つ味の特徴と、飽きの来ないおいしさを緑茶におきかえたら、やっぱりやぶきたが思い浮かんでしまう。紅茶ならそう、ディンブラだと思うなあ。

    2018.10.10 Wednesday

    台湾お茶事情2・・・お茶カフェのパフォーマンス

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      JUGEMテーマ:コラム

      せっかく台湾へ行くのだから、故宮博物館の書とそれから、お茶をいろいろ飲んできたい。とガイド役のいとこに伝えていたら、とてもいいお店に連れて行ってくれました。

       

      台北市内のそのお店では、席に着くと、大きなお盆に30種類以上のお茶の葉が透明な容器に載っていて、その香りを嗅ぎ分けて好みのお茶を選ぶ。まずこのサービスに感心しました。プロのお茶屋だって、一度に30種類ものお茶を比べる機会はそうないから。

       

       

      しばらくすると今度は珈琲のサーバーとドリッパーに似た道具に先ほど選んだお茶にお湯を注いだものが運ばれてくる。これがまた目を引きます。その道具にはタイマーがついていて、数字がどんどん小さくなっていきます。蒸らし時間の残り秒数が表示されるのです。

       

      この数字がゼロになると、どういう仕掛けなのか、サーバーの上に載ったドリッパーから下のサーバーにお茶が落ちてきます。その様子はまるで、サイフォンで珈琲を淹れ、アルコールランプを外すと珈琲が下のフラスコに落ちてくる光景を彷彿させるよう。

       

      そうして流れ落ちたお茶を楽しむのですが、とにかく、これには参りました。よく考えていると思う。茶葉をたくさん見せて、香りを嗅がせて選ばせる。それをユニークな道具でしかもセルフでパフォーマンス満点のお茶が眼のまえで楽しめる。すごいなあ。

       

      これは、凍頂烏龍だったと思う。

       

      台湾というといわゆる茶藝といって、道具を使ってお客様の眼のまえで、亭主が茶碗を温め、お茶を淹れる一連のサービスが売り物です。前日に行った観光名所九分の阿女茶楼でも、やってもらいましたが、実はこれは台湾茶を普及させるために考え出された演出なのだそうです。

       

      私たちにとっては、お抹茶を頂くときのような感じがしますが。で、今回このカフェで受けたサービスは、そういった台湾茶藝の現代的なアレンジのようにも思えました。お茶の魅力を余すところなく上手に伝えていると思います。すばらしい。

       

        これは左が凍頂ウーロン茶、真ん中がフルーツティー、右が東方美人だったか。

      2018.09.26 Wednesday

      台湾お茶事情・・ティバッグ入りのボトル飲料

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        台北の桃園国際空港のロビーにあるコーヒースタンドで見つけたのは、ペットボトルに入ったウーロン茶で、なんとそのボトルの中には大きめのティーバッグが入っている。これは中国や台湾の人がふだん持ち歩いているラオパンペイという茶葉入りの水筒の延長にある商品だと思った。

         

        あちらの人は、朝、出勤や通学前に、自前の水筒にお茶の葉を入れ、熱湯を注ぎ、蓋をして持っていく。喉が渇いたら蓋にお茶を注いで飲むんだけれど、その時、水筒内の茶葉が出てこないように注ぎ口に網がついています。

         

        水筒のお湯がなくなると、とにかく至るところでお湯はもらえるらしく、お湯をつぎ足しして、また飲む。という作業を1日に何回か繰り返す。中に入っているお茶の葉は、朝おうちでいれたものだから、だんだん薄くなっていくけれど、それでもちゃんと味や香りは楽しめます。

         

        これは、ウーロン茶の製法がもたらしてくれる恩恵なのですが、それはともかくティーバッグ入りのボトル飲料はとても合理的な商品と感じました。お茶が変質しやすい緑茶ではなくウーロン茶だからということもあると思いますが、お湯ないし水を注いでそれを密封する。

        ボトルの中に浮かんでいたり沈んでいるのが大きめのティーバッグです。

         

        そうして飲むのが一番自然だしおいしいのです。コスト的にも安い筈です。それと比べると本来時間をおくと色も成分も変わってしまう緑茶に酸化防止剤を加え、さらに日持ちさせるために熱処理をして、その製法ゆえにうまれる妙な味がお茶のおいしさを明らかに損なっている。

         

        それが日本でたくさん普及しているペットボトルのお茶だと思います。技術と手間をかけてわざわざまずくしている、といったら叱られそうですが。そこへいくと、台湾でみつけたボトル飲料は、とても素直なつくりかたです。

         

        おいしさを優先し、必要以上の手を加えない。もちろん、そういう商品だから、日持ちはしないのですが、そこは良くしたもので、ちゃんと賞味期限以内で売り切れるのでしょう。

         

        このスタイルの商品がもし日本で出回ったら、ひょっとしたら、現在のボトル飲料は大きなダメージを受けるかもしれません。まるでコンビニの100円珈琲が缶ドリンク市場を縮小させたように。

         

        考えてみれば、それは当たり前の話なのです。私たちの味覚は、成長しますし、よりおいしいものをある期間飲んだり食べたりするとその味が基準になっていくからです。

         

        決してとびっきりおいしいとは言えないにしても、挽きたて淹れ立ての珈琲が缶コーヒーよりおいしいのは明白です。同じように、いじり回したボトルのお茶より、ティバーグで淹れたお茶が旨いのも当たり前の筈だから。

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