2019.08.29 Thursday

浴びるようにお茶を飲む

0

    学生だった20歳の頃、学校へはちっとも行かず(正確には講義を受けず)、本や映画やクラシックの音楽に夢中になっていた時期があります。よくわからないままに、好きなことに思い切り打ち込んで過ごすことがとても大切に思えて。

     

    当時健在だった名画座や名曲喫茶へ毎日のように足を運び、好きな作家の本は文庫で出ているものはなるたけ全部読むという具合に。そうすると例えば小説なら、物語は一作ごとにちがうわけだけど、にもかかわらず、その作家の文体や息づかいをとおして、あ、この人はこんな人なのかも知れない、というように人柄や性格が感じられるようになります。

     

    これとおなじことが、嗜好品と言われるお茶なんかにも当てはまるように思えます。ムジカティの堀江さんと出会って紅茶に目覚めてしまった僕は、毎日ポットにたっぷりと紅茶を淹れ、それを朝のデスクワークの間、最初はストレートで、1時間ほどして朝食の時には、ミルクを加えて飲んでいます。

     

    そうしてひと月くらい、おなじお茶を飲み続けるとそのお茶の特徴がからだで感じられるようになっていく。量をこなすことで得られる理解というか、浴びるようにお茶を飲むことの効用といったらいいのか。

     

    2019.06.27 Thursday

    セイロンブレンドの傑作に感動

    0

      朝はもっぱら紅茶で、お湯を沸かし、小さいな気泡がいくつかできてきたら、温めておいたティポットに紅茶を入れて、お湯を差し、蓋をしてティーコジーをかぶせる。

       

      この保温のためのティコジーをするのとしないのとでは、紅茶の冷め方だけでなく味にも影響があるそうです。ゆっくりさめるのとどんどんさめていくのでは苦み渋み成分の溶け出し方がちがうんだと。

       

      ところで、紅茶は100gくらいずつを産地を変えて飲んでいるので、だいたい2週間くらいはおなじのを飲んでいる。だから毎日おなじ味と香りが楽しめそうなものですが、そこにいわゆるがさつな性格というものが現れるのか、ほどほどにおいしかったり、ほとんど香りが立たなかったり、かと思うと、びっくりするくらい味も香りも素晴らしい時があります。

       

       

      これではとても喫茶店のようにお金をもらえないな、と思うのですが。で、昨日も、ラブリー・アフタヌーンというセイロンティを飲んでいたら、あんまりうまいのでおもわず声を上げてしまったくらい。

       

      この紅茶はディンブラというセイロンティがベースで、ソフトで女性的な味わいがします。日本の軟水との相性も良く、日本の紅茶専門店が値頃で美味しい紅茶として紹介することも多い。このディンブラに、ウバというおなじセイロンティでありながら、サロメチールのようなメンソールのような香りをもつ紅茶をほどよくブレンドしています。

       

      ウバは、インドのダージリン、中国のキーマンとともに世界三大紅茶にかぞえられる紅茶ですが、そのウバの魅力がもっともよく発揮されたベストシーズンの茶葉をつかっています。その贅沢なブレンドがちゃんとおいしくはいるとどうなるか。

       

      ソフトでおだやかなディンブラの味わいにキリッとしたウバの上品な渋みとコクが加わり、飲みやすいとは言ってもどちらかといえば平板だったディンブラの味にアクセントができて、立体的なおいしさになります。さらに、ベストシーズンのウバのもつメンソールのような香りがその味をさらに引き立てる。

       

      こういうのをキャラクター(性格)が立っているというのかもしれませんが、とにかくドンピシャリのおいしさに感動してしまいました。

      2019.01.29 Tuesday

      セイロンティと日本の水の相性

      0

        九州や北海道、台湾なんかよりも一回りおおきなセイロン島はインドの東南に位置する、スリランカという島国でインド、中国、ケニアに次いで世界第4位の紅茶生産国です。標高や茶園の向き(北向きとか東向きとか)によってつくられるお茶の特徴がちがい、いわゆるセイロンティにはさまざまなタイプがあります。


        紅茶に限らず標高と香味には密接な関係があって、一般に高地で育つお茶ほど香り高く、味が繊細(インドのダージリンなどが典型)。低地になるほど、日照時間の長さも影響して葉肉が厚く、したがって濃厚なコクのある味を持ちながら、どちらかといえば香りは弱くおとなしい(インドのアッサムティとか)。

         

        スリランカの茶園の様子

         

        だから、同じセイロンティでもローグロウン(低地で育った)ティのルフナはアッサムティのようにコクがあり、ミドルグロウン(中腹で育った)ティのキャンディはルフナよりは軽やか。


        そして最も高品質のハイグロウン(高地で育った)ティには、キリッとした爽快な香味が持ち味のヌワラエリヤ、ダージリンや中国のキーマンとともに世界三大紅茶に数えられ、メンソールのようなサロメチールのような香りが特徴のウバ、おなじくハイグロウンティでありながら、ヌワラエリアやウバにくらべて、香りはおだやかで味も女性的=ソフトでやわらかいのがディンブラです。

         

        穏やかでやわらかいといっても、なにしろ高地のお茶だから、アッサムティのようなたっぷりした味わいはなく、わずかの渋みを伴いその結果、後味が爽やかです。そんなとがったところもなくパンチもないけれど、バランスがよくて、のみやすい。

         

         

        それは、主観的な比較で言うと、日本の緑茶のやぶきた、それも牧之原あたりでとれる蒸し加減が中くらいのお茶が、もっとも多くの日本人の味覚にマッチしている事情と似通っているように思われます。だから日本の紅茶専門店では、普段使いのおいしい紅茶としてディンブラを提案している店が多いと思う。

         

        大阪の小原春香園の小原社長によれば、日本でディンブラがのみやすく、ヌワラエリアやウバの渋みがきついのは、水の影響もあるそう。


        現地のセイロン島のヌワラエリアやウバの茶園の標高は2千メートルくらい。そこの水は日本の軟水と違ってヨーロッパなどと同じ硬水らしく、その水で飲むと香りも味も素晴らしい。だから何杯でも飲んじゃう。なのに日本の軟水で飲むととっても渋いお茶になってしまう。

         

        お徳用ディンブラTB2g50個入 1080円

         

        ところが、ディンブラは軟水で淹れるとまろやかさが増してとてもおいしい。セイロンティの高品質のお茶のなかで、とりわけディンブラが日本でのみやすい紅茶と評価されるのは、実は水との相性もあるのでしょうね。

        Calendar
        1234567
        891011121314
        15161718192021
        22232425262728
        2930     
        << September 2019 >>
        高木園Webサイトはこちら
        www.takagien.co.jp
        Selected Entries
        Categories
        Archives
        Recent Comment
        Links
        Profile
        Search this site.
        Others
        Mobile
        qrcode
        Powered by
        30days Album
        無料ブログ作成サービス JUGEM