2019.10.10 Thursday

ダージリンと吟醸酒の共通点

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    越乃寒梅や久保田といったおいしいお酒の製造を指導した方が、食事をしながら飲むのなら、純米のぬる燗がいい、と書いていました。香りの強い吟醸酒は、その香りがときに、食事のじゃまをする。そんなことだったと思います。

     

    ふーん、そうなんだ。でも、そうかも知れないなあ、ぐらいの理解で、何となく、飲みに行ったときには、(たくさん食べる方なので)ぬる燗の純米を注文していました。それと同じようなことをつい最近、痛感したのです。ダージリンのセカンドフラッシュのサンプルを飲んだ時に。

     

    緯度の高い地域で栽培される紅茶は、緑茶とちがって、一番香りも味もすぐれたベストシーズン、クオリティシーズンがその年の最初に収穫される一番茶とは限らず、ダージリンの場合は二番茶、初夏に採れるセカンドフラッシュがもっとも優れています。

     

    一度浮いた茶葉がお湯を含んで重くなって落ちたり、滞留でまた浮いたり。

     

    熟れた果実のような甘い香りとコクのある味が楽しめて。そうなんだけど、これを朝食といっしょに飲もうとすると、何ていうんだろう、たっぷりした香りを嗅いだだけで、おなかがいっぱいになってしまう。パンやジャムの味と拮抗するくらい香りが強い。

     

    人工的に香り付けをしたわけじゃないのに、よくもこんなに豊かな香りがするなあ、と感心するのですが、でも、その香りがどうもなあ、と。そう思ったときに、吟醸酒の話を思い出したのです。

     

    そして、紅茶を選んでくれている小原春香園の小原社長に電話してみたら、「そりゃそうです。パンやお菓子なんかと合わせるのならセイロンティやアッサム。自分も午後に紅茶だけで香りや味を楽しみたいときに、ダージリンを飲んでいます。」あ、やっぱりそうなんだと思いました。

     

    でも、そういったアドバイスってあまり聞きませんよね。提供する僕たちがまずは実感してお客様にお伝えする必要を感じたなあ。

     

    2019.08.29 Thursday

    浴びるようにお茶を飲む

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      学生だった20歳の頃、学校へはちっとも行かず(正確には講義を受けず)、本や映画やクラシックの音楽に夢中になっていた時期があります。よくわからないままに、好きなことに思い切り打ち込んで過ごすことがとても大切に思えて。

       

      当時健在だった名画座や名曲喫茶へ毎日のように足を運び、好きな作家の本は文庫で出ているものはなるたけ全部読むという具合に。そうすると例えば小説なら、物語は一作ごとにちがうわけだけど、にもかかわらず、その作家の文体や息づかいをとおして、あ、この人はこんな人なのかも知れない、というように人柄や性格が感じられるようになります。

       

      これとおなじことが、嗜好品と言われるお茶なんかにも当てはまるように思えます。ムジカティの堀江さんと出会って紅茶に目覚めてしまった僕は、毎日ポットにたっぷりと紅茶を淹れ、それを朝のデスクワークの間、最初はストレートで、1時間ほどして朝食の時には、ミルクを加えて飲んでいます。

       

      そうしてひと月くらい、おなじお茶を飲み続けるとそのお茶の特徴がからだで感じられるようになっていく。量をこなすことで得られる理解というか、浴びるようにお茶を飲むことの効用といったらいいのか。

       

      2019.06.27 Thursday

      セイロンブレンドの傑作に感動

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        朝はもっぱら紅茶で、お湯を沸かし、小さいな気泡がいくつかできてきたら、温めておいたティポットに紅茶を入れて、お湯を差し、蓋をしてティーコジーをかぶせる。

         

        この保温のためのティコジーをするのとしないのとでは、紅茶の冷め方だけでなく味にも影響があるそうです。ゆっくりさめるのとどんどんさめていくのでは苦み渋み成分の溶け出し方がちがうんだと。

         

        ところで、紅茶は100gくらいずつを産地を変えて飲んでいるので、だいたい2週間くらいはおなじのを飲んでいる。だから毎日おなじ味と香りが楽しめそうなものですが、そこにいわゆるがさつな性格というものが現れるのか、ほどほどにおいしかったり、ほとんど香りが立たなかったり、かと思うと、びっくりするくらい味も香りも素晴らしい時があります。

         

         

        これではとても喫茶店のようにお金をもらえないな、と思うのですが。で、昨日も、ラブリー・アフタヌーンというセイロンティを飲んでいたら、あんまりうまいのでおもわず声を上げてしまったくらい。

         

        この紅茶はディンブラというセイロンティがベースで、ソフトで女性的な味わいがします。日本の軟水との相性も良く、日本の紅茶専門店が値頃で美味しい紅茶として紹介することも多い。このディンブラに、ウバというおなじセイロンティでありながら、サロメチールのようなメンソールのような香りをもつ紅茶をほどよくブレンドしています。

         

        ウバは、インドのダージリン、中国のキーマンとともに世界三大紅茶にかぞえられる紅茶ですが、そのウバの魅力がもっともよく発揮されたベストシーズンの茶葉をつかっています。その贅沢なブレンドがちゃんとおいしくはいるとどうなるか。

         

        ソフトでおだやかなディンブラの味わいにキリッとしたウバの上品な渋みとコクが加わり、飲みやすいとは言ってもどちらかといえば平板だったディンブラの味にアクセントができて、立体的なおいしさになります。さらに、ベストシーズンのウバのもつメンソールのような香りがその味をさらに引き立てる。

         

        こういうのをキャラクター(性格)が立っているというのかもしれませんが、とにかくドンピシャリのおいしさに感動してしまいました。

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