2019.04.11 Thursday

海苔でご飯を食べるとき、醤油をつかう?

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    年に一度、海苔の仕入れのために九州、柳川を訪ねるようになって5年くらいになります。海苔の収穫はお茶とよく似ていて、種をつけた網を海に浸し、新しい芽が伸びてきたら摘み取る。摘み終えた網を海に戻すと、10日くらいでまた芽が伸びてくるので同じように摘む。

     

    その作業を3回くらいおこないます。回数を重ねるたびに海苔は少しずつ硬くなり、甘みも少なくなっていく。最初の柔らかくて味ののった海苔を一番摘み、あるいは初摘みと言いますが、これは新芽のお茶を一番茶、ひと月後の二回目の芽を二番茶と呼び、品質も最初ほど優れている事情といっしょです。

     

    網に種をつける作業だと思う。

     

    私どもがお世話になっている仕入れ先は、数ある海苔メーカー(海苔問屋)の中でも、ほとんど初摘みしか扱わないところで、つまりほんとうにおいしい海苔しか入札しない。そのなかの選りすぐりをいつも好意的に分けてもらっています。

     

    今年も3月に訪ね、午前中は、社長と常務と3人で食べながら海苔を選び、夜は楽しく食事をしてきました。その食事の席で出てきた話が、海苔でご飯を食べるときに醤油をつかうかどうか、ということです。

     

    干潮時、海苔が海上に現れたところ。

     

    僕がお客様に、有明の初摘み海苔は、おにぎりやお醤油をつけてご飯と食べてもおいしいけど、何しろあまくとろけるように柔らかいから、何もつけないでそのまま召し上がってください、とコマーシャルしていると話したら、「え、海苔でごはんを食べるときに醤油をつけるんですか?」と社長が言い出しました。

     

    これにはびっくりしたなあ。「だって、醤油をつけたら、醤油の味しかしないでしょう。有明海苔のおいしさがわからなくなっちゃうでしょう」と。言われてみれば確かにそのとおりです。鰹を食べるのにニンニクといっしょだと鰹よりにんにくの味のほうがつよくなるのとおなじかもしれない。

     

    もっとも社長は子どもの頃から有明の初摘み海苔しか食べないできたからそうなったようにも思えます。午前中に食べながら今年販売する海苔を決めたときは、価格帯に応じて、下の方から見ていくのですが、価格が上がるにつれて、艶のある色や光沢とともに、有明のり特有のパリッとした歯切れの良さ、とろけるようなやわらかさ、コクのある甘みが増していく。

     

    そして最上級品となると、口のなかでおいしさが一杯にひろがって、いつまでも余韻が続く。まるで玉露を飲んだ時のように。確かにあんな味をからだで覚えたら、醤油はつけないよなあ、とは今これを書きながら納得したことです。

     

    JUGEMテーマ:社長日記

    2017.10.10 Tuesday

    食事と夢のある話を満喫・・食堂「ヒトト」

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      妻の友人のススメで福島市のヒトトという自然食カフェへいってきました。日曜日の福島市中心部は、イベント会場以外はがらんとしていてシャッターの閉まっているお店も多い。そんなあまり元気そうでない街並みの一角。

       

      アーケードがかかる昭和のレトロな雰囲気のビルの3階にその店はありました。2階はこれまた、友人のすすめるとても素敵な花屋さん。あ、これは、もしかするとチャレンジショップのような、そうでないとしたら若くて発信性のあるお店が集まった梁山泊みたいだ。

       

      カフェは家族連れや女性客で一杯、途中入れ替わりがあってもほぼ満席です。お金はあまりかかっていなさそうだけど、古材やアンティークを上手に使ったしゃれたつくりで、居心地の良いゆるい空気が流れています。那須や黒磯にあるショーゾーカフェと近いかも。

       

      本日の定食は高野豆腐の春巻きかジャガイモととうもろこしのコロッケのいずれかに野菜たっぷりの味噌汁、納豆、玄米か七分づきのご飯。玄米は宮城県の○○さんのササニシキ。・・・という具合で丁寧な説明を添えてくれました。いやあ、おいしかったですよ。

       

      とっても素朴なメニューのようだけど、春巻きもみそ汁もそしてなんといっても玄米があんなにうまいなんて。近所のおじさんがひとりで毎日炊いている花豆がまたおいしい。帰りに1階の眼鏡屋さんをのぞいて見ると、この店も大変な懲りようで、ヨーロッパの街中にあるようなかっこいい店内です。

       

      聞けば、この店の5代目にあたるオーナーはイギリスで工業デザインの勉強をしていた。お店を絶やすことはできないと考えたお母さんが、あなたの好きなようにしていいから、といって呼び寄せ、その通り、思いっきりやりたいようにやったのが、この1階のメガネショップ、2階の花屋さん、そして3階のカフェなんだと。

       

      3階のカフェは、吉祥寺にあったヒトトのお店が閉店することになり、その経営者と親しかった関係で、なんとかその店を福島でやらないかと熱心に説得してできた。理想というか夢というかそういうものを抱いた同士の共感からうまれた展開のようで、よい話を聞けて、うまいものも食べて充実した一日でした。

       

      そういえばメニューにあったあんざい農園のリンゴジュースというのも気になって行ってきました。「ふつうリンゴジュースというと落ちたリンゴや青いままのが使われるけど、うちのは蜜のあるりんごだけでつくっています。だからとってもあまいんだよ。」1リットル850円ですが、たしかにあまあく、けれどさらりとしてびっくりしちゃった。

       

      あんざい果樹園のリンゴジュース

       

      食堂ヒトトのHPはこちら・・・http://organic-base.com/cafe/

       

      2017.04.05 Wednesday

      塩釜再発見と秋保おはぎ

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        海苔の仕入れに塩釜(宮城県塩釜市)へ行ってきました。久しぶりに訪ねた塩釜のまちは、中心街の街並み・景観を保存しようとしているようで、石畳や蔵造りの店や家もあって、なかなか趣がありました。まろやかでサラリとした後味のお酒「浦霞」の蔵元もあった。

         

        もちろん仕入れが目的だったのですが、お目当てがもうひとつ。「すし哲」というお店でお寿司を食べたかったのです。なんでも人口に対するお寿司屋さんの数が塩釜は日本一らしく(まるで餃子における宇都宮のように)、その代表みたいだから。塩釜港は生マグロの水揚げも日本一なんだと。

         

        それと一方通行が多くて迷子になってしまい、道を尋ねたお菓子屋さんがなんとチョコレート専門店でした。ヨーロッパでもあるまいに(ベルギーなどでは、ケーキ屋さんとは別にチョコレートショップがあります)、日本の地方都市で見かけるなんて、と思いながら親切に教えてくれたシェフの穏やかで優しい話し方から、とってもおいしいチョコやケーキをつくることが想像できて、ついお土産に買ってしまいましたが、うまかったです。

         

        帰りは少し足を延ばして秋保温泉へ。温泉に入りたかったのではなく、温泉街にある「さいち」という小さなお店を勉強するため。売り場面積80坪、コンビニより少し大きいくらいの小ぶりのこのスーパーには、知る人ぞ知る名物があります。

         

        「秋保おはぎ」というオリジナル商品が平日でも5000個、土日なら10000個、お彼岸には20000個売れるという。そのおはぎがぞろっと並んでいる向かい側にはこれまた手作りの種類豊富なお総菜が並んでいて、デパ地下の総菜のように洗練された感じじゃないけど、料理好きの主婦が地元の素材を活かし、そこへたくさんの創意工夫がされたと感じるパックがずらり。

         

        すぐに食べたいのと、お土産にと、籠へ入れていったら、財布に入っていたお金では足りなくなり、あわてて車へ戻る始末。食品スーパーにおけるお総菜・お弁当などの売上げはふつう店全体の売上の10%らしい。なのに「さいち」は半分以上。その秘密・秘訣を学びに全国の同業者から研修が絶えないと聞きます。このところ折に触れて感じている専門店の魅力を、あらためて目の当たりにした1日でした。

         

        第3駐車場まであって、ガードマンが誘導していました。

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