2020.04.10 Friday

赤ちゃん海苔のとろける甘さと柔らかさ

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    お茶と海苔の摘み取りには似たところがあります。4月になって新しい芽が出ると、それから5日に1枚くらいずつ茶葉が開いていく。2枚、3枚と開いていくほど、それを支える茎は少しずつ太くしっかりとし、5枚か6枚で止まります。そこまで育つとお茶の葉が硬くなってしまうので、たいていは4枚くらいで収穫します。

     

    ほどよく成長し、味も香りものっているからです。ですが、芽が出て葉がまだ2枚くらいしか開いていないときにお茶を摘むこともあります。一芯二葉摘みと言われますが、これはいってみればまだ成長途中のこどものお茶なのです。だからパンチはないけれど、デリケートでとてもやわらかい味わいと余韻のある香りが楽しめます。

     

    有明海苔「旬」7枚648円です。

     

    もちろん値段もいい。これを海苔に置き換えたのが私どもの旬という海苔です。海苔の種がついた網から芽が育ち、少しずつ成長してふつうは10日くらいで収穫されますが、それを5日目とか途中で摘み取るととってもやわらかい海苔が出来上がる。

     

    海苔もどちらかというと薄く、穴も空いているから、ちっとも高そうに見えないけれど、薄いのも穴があるのも、組織がまだ育ちきらない子どもののりの特徴です。漁業関係者やプロの料理人などいわゆる玄人がいちばん喜んで買い求める海苔でもあります。

     

    2019.12.11 Wednesday

    龍神自然食品センターを訪ねて。

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      紀州の梅の主産地は、大阪から和歌山県の海岸線を南下して白浜の少し手前、南部・田辺あたりです。周囲は梅林に囲まれ、まちなかには梅メーカーがたくさん。そのほとんどが梅農家から仕入れる塩分20%の梅を減塩し、蜂蜜や砂糖などで甘く味付けした、お茶請け用の梅をつくっています。

       

      ある意味で梅本来の風味や栄養価を損なった作り方ともいえそうですが、紀州の梅が高級食材のブランド品として有名になったのは、こんなふうに上品な和菓子のように仕上げて、それが多くの人に好まれたからでしょう。私どもの店で人気のハネムーンや紀宝梅などもそうした商品の一つです。

       

      龍神自然食品の屋上の干し場から

       

      この南部から紀伊山地の麓、高野山近くへ30キロほど入ると、美人の湯として知られた龍神温泉があり、そこで30年以上無農薬、無化学肥料の愚直な梅作りをしているのが、龍神自然食品センターです。20年前、妻と娘と訪ねたときは、オーナーご夫妻がお元気で、若い頃からだが弱くて、食べ物で元気になった恩返しと思い、梅作りをはじめたと創業以来の苦労話を明るく話してくれました。

       

      今はその息子さんが社長さんです。梅の栄養成分の代表はクエン酸で私たちが生きるエネルギーを生みだすときにとても大切な仕事をしてくれますが、そのクエン酸をもっとも多く含むのが青梅の時。それで龍神では青梅を収穫しています。梅はもちろん、紫蘇も、お米も原木栽培の椎茸も、それから林業もやっていて、その材木で木工品も作っている。

       

       

      二代目社長と精鋭スタッフです。

       

      自然の恵みを大切にしながらまるで自給自足のような活動をしているこの会社には、一流企業をやめて加わった若い人もいて、活気に溢れ、二代目社長の率直で朗らかな説明を聞きながら、教えられることがたくさんありました。わざわざ出かけていってよかったと思いました。

       

      クエン酸たっぷりの収穫した青梅

       

      2019.04.11 Thursday

      海苔でご飯を食べるとき、醤油をつかう?

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        年に一度、海苔の仕入れのために九州、柳川を訪ねるようになって5年くらいになります。海苔の収穫はお茶とよく似ていて、種をつけた網を海に浸し、新しい芽が伸びてきたら摘み取る。摘み終えた網を海に戻すと、10日くらいでまた芽が伸びてくるので同じように摘む。

         

        その作業を3回くらいおこないます。回数を重ねるたびに海苔は少しずつ硬くなり、甘みも少なくなっていく。最初の柔らかくて味ののった海苔を一番摘み、あるいは初摘みと言いますが、これは新芽のお茶を一番茶、ひと月後の二回目の芽を二番茶と呼び、品質も最初ほど優れている事情といっしょです。

         

        網に種をつける作業だと思う。

         

        私どもがお世話になっている仕入れ先は、数ある海苔メーカー(海苔問屋)の中でも、ほとんど初摘みしか扱わないところで、つまりほんとうにおいしい海苔しか入札しない。そのなかの選りすぐりをいつも好意的に分けてもらっています。

         

        今年も3月に訪ね、午前中は、社長と常務と3人で食べながら海苔を選び、夜は楽しく食事をしてきました。その食事の席で出てきた話が、海苔でご飯を食べるときに醤油をつかうかどうか、ということです。

         

        干潮時、海苔が海上に現れたところ。

         

        僕がお客様に、有明の初摘み海苔は、おにぎりやお醤油をつけてご飯と食べてもおいしいけど、何しろあまくとろけるように柔らかいから、何もつけないでそのまま召し上がってください、とコマーシャルしていると話したら、「え、海苔でごはんを食べるときに醤油をつけるんですか?」と社長が言い出しました。

         

        これにはびっくりしたなあ。「だって、醤油をつけたら、醤油の味しかしないでしょう。有明海苔のおいしさがわからなくなっちゃうでしょう」と。言われてみれば確かにそのとおりです。鰹を食べるのにニンニクといっしょだと鰹よりにんにくの味のほうがつよくなるのとおなじかもしれない。

         

        もっとも社長は子どもの頃から有明の初摘み海苔しか食べないできたからそうなったようにも思えます。午前中に食べながら今年販売する海苔を決めたときは、価格帯に応じて、下の方から見ていくのですが、価格が上がるにつれて、艶のある色や光沢とともに、有明のり特有のパリッとした歯切れの良さ、とろけるようなやわらかさ、コクのある甘みが増していく。

         

        そして最上級品となると、口のなかでおいしさが一杯にひろがって、いつまでも余韻が続く。まるで玉露を飲んだ時のように。確かにあんな味をからだで覚えたら、醤油はつけないよなあ、とは今これを書きながら納得したことです。

         

        JUGEMテーマ:社長日記

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