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2017.01.15 Sunday

「コーヒーの科学」を読んで

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    中国茶については「中国茶五感の世界」という本を勉強?したように、珈琲は「コーヒーの科学」というテキストを選びました。著者の旦部さんという方は、遺伝子や微生物を研究する医学博士なのですが、大学生の時、趣味で珈琲を学ぼうと思い立ち、それが趣味のスケールを遙かに超えてしまって、その成果が珈琲百科苑という膨大なボリュウムのHPになっています。

     

    そのエッセンス(本質的なこと)がわかりやすく(といっても僕には結構難解な)ブルーバックスの1冊にまとめられたのが「コーヒーの科学」という本です。で、その中から興味を感じた内容を抜粋したり要約させていただいてご案内します。

     

    コーヒーのおいしさを伝える前段で、味覚の生理に触れるのですが、とてもおもしろいのでご紹介しますね。

     

    『ヒトが感じる味には、甘味、苦味、酸味、塩味、うま味の5種類の「基本味」があり、このうちヒトは甘味やうま味を「好ましい味」と認識する。甘味は糖類の、うま味はアミノ酸やタンパク質の味なので、自然界ではこれらの味が濃いものを食べれば効率よく栄養を摂ることが出来る。

     

    一方、酸味は腐敗した食べ物や未熟な果物、苦味は有毒な植物に含まれるアルカロイドなどの自然毒に感じる「不快な味」であり、特に苦味は極めて微量で感知される鋭敏な感覚です。これら不快な味を忌避することで、体に有害な物質を自然に避けられるようになっていると考えられています。

     

    また塩味は、程よい場合は好ましく感じるけど、海水のように濃すぎる場合には不快な味として忌避されるから、適度な量の塩分やミネラルを上手く摂取することに役立つ。このように、味覚は自然界に存在するさまざまなものの中から、何を食べて何を食べないかを上手く選択できるように進化してきた感覚だといえるでしょう。

     

    このほか、狭義の「味覚」には含めないけど、辛味や渋味も、広義の「味」に含まれる。これらは味神経以外で伝わる、痛覚や温冷覚にちかい感覚刺激です。また味質だけでなく、味物質の濃度や持続時間、構成要素の複雑さも重要で、これらがコクやキレなどを生むと言われています。

     

    基本5味にこれらの複雑な要素が加わることで、総合的な「味」が形成される。また総合的な「おいしさ」には、味以外の要素も大切。特に、味、香り、テクスチャー(触感、口触り)は「おいしさの三要素」とも呼ばれ、これら3つが合わさった「風味」が「おいしさ」の中核を担っている。

     

    このほか、食品の色や形状などの視覚、咀嚼音などの聴覚情報、また誰とどこで食べるかといった状況も「おいしさ」を左右する。「おいしさ」は味覚を中心に、さまざまな感覚や情報が重なり合った複合的なものだと言えるでしょう。』

     

    という調子ではじまり、この後が、実はこの本の真骨頂のひとつで、それぞれの味覚が味蕾や感覚器官を通してどう受け止められるかや、唾液がどんな働きをして味に影響するのかとか、ほどよい酸味のあるものを口にするとすっきりした感じがするのはどうしてかとか、

     

    キレというのは、単にスッキリするのとはちがって、その前に不快に感じる寸前のきつい苦味が必要で、それが素早く消えるときに感じる爽快さであるとか、とってもおもしろいので、何回かにわけてご案内します。

     

     

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