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2017.02.06 Monday

「スッキリした苦味」と「苦味が後に残る」の違いは?

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    甘味・苦味・酸味・塩味・うま味の基本5味を感じ取る味覚センサーは、舌の表面にたくさんある舌乳頭という突起の中に含まれる味蕾が中心。味蕾はその他に口の奥から喉にかけても分布しています(それが喉ごしの味なんかをキャッチするのでしょう)。

     

    一つの味蕾は100個以上の味細胞という、それぞれが基本5味のどれかひとつに対応した異なる細胞の集まりになっている。この味細胞の表面に味覚受容体というのがあらわれ、甘味やうま味に反応する受容体はそれぞれ1種類なのに、苦味の受容体はたくさんあります。

     

    自然界には甘味・うま味物質より苦味を感じさせる物質が10倍くらい多いからでもあり、苦味物質の多くが毒をもつので、その危険から生命を守るためなのでしょう。

     

    ところで、「苦味の質」は受容体の種類だけできまるわけではなく、「スッキリした苦味」とか「苦味が後に残る」といった質感がありますね。これは味を感じさせる物質が口の中にどれくらいの時間とどまるかという滞留時間、持続性も影響します。

     

    ここで大事な仕事をしているのが「唾液」です。味覚における唾液の役割の中で、とくに重要なのが洗浄作用。僕たちがものを食べるときに、分泌された唾液は味を感じ取る受容体から味物質を洗い流してリセットしてくれる。

     

    また、渋味を感じるときに反応する唾液中のプロリンリッチタンパク質(PRPと略すそうです)も、渋味成分のタンニンや油脂分に率先して結合することで、口の中からそれらを排除するのを助けます。

     

     

    梅干しなどのすっぱいものを食べると大量につばが出ますが、これは口の中のpH(溶液中の水素イオン濃度をあらわし、酸性かアルカリ性かも)を一定に保つため。もともと唾液腺でつくられる唾液の原液はpH7.5程度の弱アルカリ性だけど、ふだんは途中でナトリウムイオンが再吸収されて、口の中とおなじ弱酸性になって分泌されます。

     

    だけど、とっても酸っぱい梅干しを食べたときのように大量に分泌されると再吸収(ナトリウムイオンの)が間に合わない。だから、原液の時の弱アルカリのまま出ちゃう。すると、酸味を強く感じたときほど、弱アルカリのままの唾液によって、ちょうどよく中和される、という実によくできた仕組みになっています。

     

    このほか、固形物質中の味物質を溶かして味蕾に感知されやすくしたり、食品中のデンプンを唾液の中の酵素(アミラーゼ)で糖に変えたり、と唾液はさまざまなかたちで味覚に関係しています。・・以上「コーヒーの科学」からでした。

     

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