2018.08.30 Thursday

お茶のおいしい淹れ方は?

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    辻調理教室の辻静雄さんが勉強ための食べ歩きを始めたとき、最初にアドバイスを受けた評論家の方に「私が推薦するレストランで食べる料理を必ずしもあなたは調理できなくても構わない。調理の技術より大切なのは味の記憶なのです。

     

    その記憶を他の人にちゃんと伝えることが大事」というようなことを言われます。その話を読んだときはふーん、と思っていたけど、この頃とても納得させられることです。たとえばお茶のおいしい淹れ方などを教えたり、自分で身に付けたいと思ったときに。

     

    どういうことかというと、日本茶インストラクターなのでおいしいお茶の淹れ方を公民館や学校の体験授業などで僕たちも教えるのですが、大抵は、緑茶であればお湯を冷まして、茶葉がほどよく開いた頃に、濃さが均等になるように注ぎ、最後の一滴まで注ぎきる・・・。

     

    こんなふうに話しています。こういったルールを毎回厳密に実行して、湯温を図ったり、茶葉の量もきちんと計量して、待ち時間もタイマーをみて。そういう具合にきまじめに練習を重ねていくうちに、だんだんといちいち温度やお茶の量を量ったりしなくても、適量、適温で淹れられるようになっていく。

     

    そういったアプローチが言ってみれば上達の一般的方法かもしれません。でも一方で、そんなきっちりじゃなくても、とにかく数多くお茶を淹れ、飲む。量をこなすというか。

     

    そうして、あ、今日のお茶はおいしいな、あるいはとても苦いなあ、どうしてこんなに渋いんだろう。などと失敗もたくさん経験していく中で、びっくりするくらいおいしくそして香りもじゅうぶんに感じられる。そんな感動するようなおいしさに出会うことがあります。

     

    そのお茶が本来持っていた魅力というか可能性というか底力というか、それを自分が引き出せた。お茶ってこんなにおいしいんだ、ともいえるような。そんな経験をしたら、その味や香りがその人にとってのそのお茶の基準、モノサシになるはずです。

     

    そしてそのおいしさを再現しようと毎日お茶を淹れるようになる。それは日常の中になんというかささやかなダイヤを掘りおこすような、不思議な期待をもたらしてくれます。

     

    これはウーロン茶「黄金桂」ですけど。

    2018.07.29 Sunday

    実は、こどもはお茶が好き?

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      地元にできたスーパーマーケットのオープニングで依頼され、お茶の詰め放題をやりました。通路が渋滞するほどの混雑、そこら中で試食を食べているお客様が多いので、売上よりも、口をすすぎ、喉を潤すためにお茶を振る舞おうと努めて。

       

      丸2日やってへとへとですが、なかなかおもしろい発見もありました。それは、幼稚園から小学生くらいのお子さんが好んでお茶を飲みたがり、おいしいと喜んで飲んでいく。

       

      もちろん、お湯を冷まし、苦味渋味が出過ぎないよう、甘味うま味とバランスのとれた味を心がけてはいましたが、試飲なので濃いめに少量を淹れたので、ちょっと苦味はあったかもしれない。ですが、ほとんどの子どもさんがおいしそうに飲んでいく。

       

      これにはちょっとびっくりしちゃった。以前にもブログに書きましたが、高校の家庭科の授業で、お茶教室をやったとき、大部分の子がお茶はペットボトルで飲んでたし、急須のない家もあった中で、クラスに一人くらい上手にお茶を淹れる子がいる。

       

      それはその子の家族、ご両親やおじいちゃん、おばあちゃんがお茶好きで、いつも見よう見まねでやっていたかららしい。そんなふうに環境に恵まれることがお茶好きの子が育っていくのには必要なのだと。

       

      でもそんな僕の仮説は間違っていたのかもしれません。お茶は、苦味渋味もともなう、言ってみれば大人の味だから、子供の味覚とは合わないのだ、というのはとても浅はかな誤解なのかもしれない。

       

      熱湯で淹れたビリビリするくらい渋いお茶を飲まされたら、閉口しちゃうけど、おいしく淹れたら喜んで飲む。あ、こどもの味覚って実はとても柔軟なのかなあと。そんなことを感じ続けた2日間でした。

      2018.07.16 Monday

      渋いお茶が飲みたい

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        時々、店頭でお客様にそう言われます。そんなときは、熱湯で淹れるとたいていの煎茶は渋くなります。と申しあげています。渋味成分であるカテキンが湯温が高いほど、たくさん溶け出すからです。同様に苦味成分のカフェインも熱湯に良く溶ける。

         

        それに対して、甘味・うま味成分であるテアニンなどのアミノ酸はお湯の温度に関係なく溶け出します。したがって、お湯が熱いと苦味渋味が勝ったどちらかというと強い味になり、お湯を冷ますと、苦味渋味が抑えられ、甘味とバランスのとれたやわらかい味になります。

         

        渋味は苦手という方が多いですけど、渋味は言うまでもなくお茶の美味しさの大切な構成要素です。和菓子のあんこに塩をわずかに加えることで甘味が強調されるように、わずかの渋味がお茶の甘さやうまみを引き立てます。またお茶を飲んだ後の爽快感は渋味がもたらすものです。

         

        ところで、渋いお茶が飲みたいと言われて、それなら熱湯で。と応えてきた私がこのところ、オススメしている飲み方は、最初の一煎目は、ポットから茶碗にお湯をとって、そうしてすこし冷ましてから淹れる。

         

        そうすると、甘味・渋味・苦味のバランスのとれた味に。二煎目はもう少し熱いお湯で淹れると、前より渋味がまさった味に。三煎目はもっと熱いお湯で。今度はキリッとした渋味が楽しめます。

         

        これはアミノ酸、カフェイン、カテキンがお湯の温度に溶け出すスピードの違いを生かした淹れ方で、一煎目でほとんど溶け出してしまう甘味のアミノ酸、苦味のカフェインに対して、二煎目も、三煎目もだらだらと溶け出し続ける渋味成分のカテキンの特徴がそのまま味に現れています。

         

        渋いお茶がお好きだからと言って、カテキンが溶け出しやすい熱湯で召し上がるのもよいけれど、甘味・苦味と拮抗した美味しさを、そして少し渋味がまさった味わいを、さらに渋味が強調されたおいしさを。という具合に楽しまれてはいかがでしょうか。

         

        ちなみに、豊臣秀吉が織田信長に気に入られたのは、まさにそのような気の利いたお茶の淹れ方をしたからだそうです。お試しくださいませ。

         

        ティーバッグも淹れ方は一緒です。湯温で違ってきますから

        最初はぬるく、次は少し熱く、3回目は熱湯で。

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